なかい隆晃の記事

中3数学・理科について「全国学力テスト・兵庫県公立高校一般入試問題」~文教常任委員会議事録~R7/10/24

議会活動
議会活動

○(なかい隆晃委員)
 6ページの全国学力・学習状況調査、特に中学3年生の数学・理科についてお尋ねする。本年7月28日、本県の中学校3年生、341校4万2,939人の調査結果が公表された。県政課題の一つである理工系人材の育成と獲得という切り口で当局にお尋ねする。
 まずは学力についてである。中学3年生の数学は本県49%、全国が48%と1ポイント上回り、理科は本県505ポイント、全国503ポイントと2ポイント上回る結果となった。言い換えれば、公立中学校3年生の数学・理科は、概ね全国並みであったと言える。
 一方、学習状況に関する生徒質問調査では、授業で課題の解決に向けて自分で考え、自分から取り組んでいたと思う生徒の割合は中学3年生が72.5%、全国77.7%に比べて約5ポイント下回っている。また、話し合う活動を通じて自分の考えを深めたり、新たな考え方に気付いたりすることができていると回答した生徒の割合も、同様に中学3年生が82.3%、全国84.7%に比べ約2ポイント下回った。全国比較で下回っているものの、乖離が小さく、今後改善の余地が十分にあるだろうと感じている。しかし、生徒の自己有用感等に関する状況では、将来の夢や目標を持っていると回答した児童生徒の割合は、本県の小学6年生の児童82.3%に対して中学3年生は65.2%と約17ポイントの大きな乖離が見られる。
 中学3年生の特に数学・理科の学力状況及び学習意欲について、当局の見解をお尋ねする


○義務教育課長
 今年度の全国学力・学習状況調査において、どの教科も全国平均より1ポイント高いか、同程度となっている。算数・理科・数学についてもここ数年同じ傾向で、とりわけ、中学校数学等については、全国平均より少し高いという状況がここ数年続いている。そのため、学力の定着が一定程度あると思うが、このポイントは平均正答率の問題数からするとわずかなので、ポイントに一喜一憂することなく、各学校の弱みと強みを分析して、授業改善に取り組んでいきたい
 一方、主体的な学びに関しては、授業で課題解決に向けて自分で考え自分から取り組んでいたと思う生徒の割合や、話し合う活動を通じて自分の考えを深めたり、新たな考え方に気付くことができていると答えた割合について、全国と同程度ではあるが、やや低い項目が多くある。質問調査についても県及び各学校において分析することが大切だと思うので、今年度、授業改善について分析したうえで、1月に開催するシンポジウムで周知予定である。
 もう1点、自己有用感に関する項目について、将来の夢や目標を持っていると回答した児童生徒の割合についても、全国と同様の傾向である。例えば、全国の小学校が83.1%であるのに対して、中学校が67.5%で約15ポイント乖離している。恐らく、進路選択を控えている時期になると、学年の発達段階によっても差があると思う。
 日頃からキャリアノートやキャリア・パスポートで事あるごとに自分を振り返り、今の自分はここまでできるようになったんだとか、次はこうなりたいと感じて、将来につながるような取組を進めていきたい。


○(なかい隆晃委員)
 学年が上がることによって学習意欲が低下していく現状というのは、教育効果が出ていないのではないかという疑いのもと質問した。
 次に、兵庫県内の理工系人材の育成を見据え、将来の夢や目標を持つ中学生を更に増やしていくために、兵庫型体験教育や兵庫版キャリア・パスポートなどの学習プログラムの改善や工夫を今後検討していく必要があると考えているが、当局の見解をお尋ねする。


○高校教育課長
 兵庫型体験教育では、小学校3年生の環境体験、5年生での自然学校、中学2年生でのトライやる・ウィークを実施し、体験活動を充実させている。加えて、11ページに記載のとおり、理数教育の推進に関する取組も行っている。例えば、サイエンス・トライやる事業では企業の研究者や学識経験者をゲストティーチャーとし、小中学生を対象に理数の体験授業を実施している。また、県立高等学校による観察・実験実技指導の実施については、専門性の高い高等学校教員による小学校教員への研修を行い、指導力向上につなげている。現時点で高校教員は103名登録しており、学校の要望に応じて物理、化学、生物について行っている。
 また、数学・理科甲子園ジュニアを開催し、今年度は69チームの中学生が参加した。普段の定期テストの問題とは異なり、日常生活にあるものについて、こどもたちが相談しながら筆記回答したり、製作物で競技するというものである。中学生たちは本当に良い顔で参加しており、科学好きの裾野を広げる取組になっていると思う。
 また、科学の甲子園ジュニア全国大会を令和4年度より兵庫県で開催している。これまでの取組が兵庫県での全国大会開催につながっていると思うので、引き続き取組の充実を図っていきたい。


○(なかい隆晃委員)
 先ほど全国学力・学習状況調査で、一定程度学力が定着しているという答弁があったが、本当に定着しているのかという観点で質問する。
 今回の状況調査対象者の約半数が3月に行われる公立高校の一般入試を受験しているという見方で質問するが、兵庫県の公立高校一般入試問題についてお尋ねする。
 長年、数学・理科の問題が難しすぎるという受験生の声を多く聞いてきた。私も元学習塾講師として今まで高校受験指導に関わってきた。令和5年12月本会議の一般質問でも取り上げたが、一般入試問題が基礎、標準、発展など複数パターンあれば、中学生の学習意欲が更に高まると個人的に推察している。80点から100点を得点する受験生の割合は、令和6年度数学は4.7%理科が5.4%、令和7年度の数学では4.5%理科4.7%であった。
 言い換えれば、受験生の約5%しか数学・理科が得意だと自信を持って言えない状況だと考える。特に受験生のボリュームゾーンを見れば、令和7年度の数学は40点から59点の割合が38.7%理科は40点から59点の割合が44.2%で、中学校の定期テストではこんな点数は取ったことがないと嘆く生徒が多い。もっと数学・理科好きの生徒を育てよう、県内の理工系人材を育成しようという観点に立てば、兵庫県公立高校一般入試制度改革の検討も今後必要ではないかと考えるが、当局の見解をお尋ねする。


○高校教育課長
 入学者選抜の趣旨からいうと、ある程度差が付く問題を作る必要があると考えている。問題の中身については、中学校の学習指導要領の範囲内を守りつつ、全国学力・学習状況調査の結果や傾向を研究し、知識だけではなく、中学校での探求活動をやった生徒とやっていない生徒というところでも学力が図れるように工夫している。
 一方、数学・理科好き生徒の育成については、兵庫県のSSH指定校の数は全国でもトップクラスである。また、この冬に独自でSSH指定校を集めたサイエンスカンファレンスを開催し、企業や大学教授を招いて、評価を終えた。
 さらに、明日始まる数学・理科甲子園は今年で20回目を迎え、県内の高校65校が参加する。非常に工夫された問題に取り組み、数学・理科好きを醸成していきたいと考えている。
 今後も入試制度の工夫も加えながら、入学後の理系好きというところに焦点を当てて、頑張っていきたい。


○(なかい隆晃委員)
 25ページの不登校児童生徒数が減少傾向に転じており、安心はしているが、中学校の不登校の割合が非常に高い学業不振というケースが多いということで、学年が上がるにつれてストレスなどが関わってくるのだろうと推察する。令和7年度、兵庫県の一般入試について、数学・理科で80点から100点を取るのが約5%である一方、国語は34.9%、社会は19.5%、英語は23.6%である。数学・理科はやはり乖離が大き過ぎるので、もうこれならやっても仕方がないだろうという諦めムードが出てくると思う。その部分については、他の科目との調整が必要だと考えている。
 最後に意見を述べておく。経済財政諮問会議や経済産業省主導により、今回の大学入試の英語については改革が進行したと認識している。大学入試改革から逆算して教科書改訂が順次行われてきたが、国に縛られることなく、兵庫県の教育を大きく変える起爆剤の一つが公立高校の入試制度改革だと考えている。不登校やいじめ、暴力など様々な問題があるが、学力に照準を合わせたときに、学年が上がるにつれて学ぶ意欲が上がっていき、夢や目標に向かって頑張っていくこどもを一人でも多く育てるのが教育本来の目的であると思う。引き続きよろしくお願いする。(以上)

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